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巣を作り始めたハチたち

ハチの巣作り:営巣場所やハニカム構造について

ハチという昆虫の特徴的な部分であるのが、巣を作るということではないでしょうか。その巣作りは、とてもユニークで、そして興味深いものです。

そんなハチの巣作りについて、どうやって作られるのか、そしてその構造の精密さの面についても解説していきます。

ハチの巣作りの開始

春頃から巣作りが開始される

ハチの一年は、巣作りから開始されます。その巣作りが行われるのは、主に春頃からです。この時期に、翌年から越冬をした女王蜂を中心に、巣が徐々に作られていきます。

スズメバチやアシナガバチは、女王蜂単体で巣が作られます。これは、越冬をしたハチが女王蜂だけだからです。単体で作るということから、その巣作りの規模には限度があるため、小さい巣にとどまることが多いです。そしてその小さい巣に、働きバチの幼虫が産み落とされます。

なお、ミツバチについては、新しい女王蜂が一部の働きバチを引き連れて、別の場所で新しい巣を作るようになります。これは専門用語で分蜂と呼ばれています。

働きバチによって急ピッチで作られる巣

ハチの巣は女王蜂だけの力では、十分な大きさのものを確保できません。そのため、最低限の巣を作り、働きバチが生まれ始めれば次はその働きバチが巣を急ピッチで作り始めます。

この急速な巣作りが行われるのが、夏になる前から夏の中旬にかけてです。巣が大きくなるにつれて、幼虫を育てる部屋が大きくなるため、それだけ働きバチの数も増えるようになります。そして、成虫になった働きバチがまた巣を大きくするために働きます。

このような流れで、ハチの巣は夏〜秋頃の最盛期を迎えるまでに急速に作られていきます。夏以降の蜂の巣に近づくと大変危険ですので、くれぐれも注意してください。

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様々な営巣場所

自然の中の営巣場所

ハチの巣はその種類や環境によって、様々な場所に作られることが知られています。自然の中における営巣場所についても、作られる場所はまちまちです。

スタンダードな営巣場所としては、木の枝や葉っぱの裏などで、そこに吊るされるような形で巣が作られます。しかし、スタンダードではない巣としては、木の中にできた空洞に巣を作ったり、土の中に巣を作ったりするタイプのハチも居ます。

山などに足を踏み入れたとすれば、近くにある木の中や、自分が歩いている土の中などにハチが巣を作って生活しているかもしれません。

人間の生活圏でも巣は作られる

ハチは都市部にも適応するタイプがいるため、人間の生活圏でも巣が作られることがあります。では、人間が暮らしている中で、どのような場所にハチは巣を作るのでしょうか。

よくハチが巣を作る場所であるのが、軒下です。ちょうど良い高さであり、そして風通しも良く、さらに屋根によって雨を防ぐことができます。また、少し閉塞感のある場所に巣を作るハチは、屋根裏や床下の空間に営巣することもあります。また、密閉空間を好むミツバチなどであれば、壁と壁の間など、非常に狭い場所に巣を作ります。

このように、ハチは人間の生活圏においても、多種多様でいろいろな場所に巣を作ることが分かります。

ハチの巣のハニカム構造について

効率性を極めたハニカム構造

ハチの巣は、六角形が敷き詰められたハニカム構造によって作られています。このハニカム構造は、ただ単に規則的な構造というだけではなく、非常に効率性を極めたものなのです。

まず、六角形は力が分散する形状であることから、巣の強度が高くなるというメリットがあります。これが三角形や四角形では力が正確に分散されないため、巣の構造としては不適格です。

そして、六角形を敷き詰めた構造は、無駄な部分がありません。この無駄を無くすことによって、ハチミツや餌を十分蓄えることができたり、幼虫の育成部屋をたくさん作ることができたりします。

人間の工業製品にも応用されている

ハチの巣のハニカム構造は、自然界の法則をうまく活用しています。この構造は人間が作る工業製品にも応用され、いくつものハニカム構造の製品が生産されています。

代表的なハニカム構造を応用したものとしては、建築資材に用いられる断熱材や壁材、スピーカーの音が出る部分、カメラの内臓部分などが挙げられます。このような製品にハニカム構造が用いられるのは、それによって強度はあるにもかかわらず材料は少なく済むというメリット等があるためです。

人間も真似をするほどの素晴らしいハニカム構造を、ハチは誰にも教わらずに自ら巣に応用していると考えると、とても頭が良く神秘的な昆虫に思えてきます。

まとめ

ハチの巣は、働きバチの集団だけで作られるものではなく、女王蜂が土台を作ってそこから働きバチが増築していくという役割分担がしっかりとしています。

そして、作られる巣は無作為なものではなく、しっかりと頑丈で効率的なものです。以上の点から、ハチは巣作りにおける一級建築士とも言っても過言では無いでしょう。

※最後に、参考になる自治体のホームページも載せておきます。
ハチの巣の除去について | 世田谷区
スズメバチとその他のハチ|杉並区公式ホームページ